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栄養
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「……食事を……にしろ」
「…し、しかしそれでは…!」
「いい、どうせ……だけの使わない金……」
ユーリはアーサーに手を引かれ、アーサーとメイドが会話しているのをぼんやりと眺めていた。
どうせ聞いていようがいまいが内容がわかるはずがないのだが。
「……どうした。」
メイドが去ると、アーサーはユーリに話しかける。
「……何でも…な…です…だいじょぶです…」
本当は眠気に負けそうなのだが、目をこすりながら必死に耐える。
「………眠いなら言え。我慢をするな。」
「…いえ…ほんとに…だいじょぶ…です…」
アーサーは黙ってユーリを抱っこする。
「どこが大丈夫だ馬鹿め。我慢されるほうが迷惑だ。」
「…あ…さ…さま……」
ユーリはアーサーにしがみつくと、そのまま眠りに入ってしまった。
自室への道をユーリを抱いて静かに歩く。
そして、ふと気づいた。
何故今まで気づかなかったのだろう。
ユーリはとても小さかった。
確か14才と表記されていたような気がするが、平均しても同じ歳の子供らよりはるかに身長が低い。
そして何より、軽すぎる。
アーサーの親戚の子供らなどは、親に甘やかされて、ぶくぶくと肥えているというのに。
まぁ理由は簡単なのだが。
(…栄養が足りない…か。)
アーサーは、明日の朝食は多めに作らせようと決めていた。
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