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打ち明け2
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「ち、地下…!?」
「……あの……おれの…ともだちが…いて……ここに来てから会ってないから………だから………」
「……そうなの…でも…………」
「み、見るだけ!!…は……でも……だめ…ですよね………」
すぐに小さくなったが、声を張ったユーリにアリアは驚く。
ほんの一瞬、その瞬間だけ、子供らしさ…というのだろうか、そういうものが見えたような気がした。
「……そんなに…?」
「……な、なかよし…だったから……」
「でも……地下は………」
地下に行ってはいけないわけではない。
だからと言って、行きたいわけなどアリアにはなかった。
「、や、やっぱり…だいじょうぶです…!」
「………………………」
「アーサーさまも……ダメって……言ってましたし………だから………」
ぽと、と黒のクレヨンで描かれた部分が水で濡れる。
その見慣れないシルエットに、「あぁ、この子か」と、アリアは一瞬で理解した。
「…………………………」
「………、……………」
「………いいわ…行きましょう。」
「……………え………?」
濡れた大きな金色の瞳が、こちらを捉える。
「地下に…行きましょう。」
強く降り続ける雨が、窓にぶつかって悲鳴をあげた。
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