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下りる
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雨が降っているからだろうか。
地下に向かう回廊は暗く冷たい。
どこからか、水漏れの音がしている。
「………ルジン…くん……だったかしら…?」
「はい……」
「会ったら、すぐ帰りましょうね。」
「……、…はい………」
一段、また一段と下がるたび、繋がれたユーリの手に汗が滲んでいくのが伝わった。
「…緊張する?」
「……………は、い……」
次第に、ユーリの呼吸がひゅ、ひゅ、という短いものに変わっていく。
ユーリの纏う異様な雰囲気に、アリアはさすがに心配になり声をかけた。
「………大丈夫…?」
「………だいじょうぶ…です……」
アリアと話をしながらも、ユーリの目は真っ暗な階下を見つめている。
アリアはランプを持ち直し額の冷や汗を拭った。
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