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目覚め (sideユーリ
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「……ん…んん…」
眩しい光が目に入る。
あったかい。
………あれ?
ここ地下なのに……
そこまで考えて、ユーリは一瞬にして覚醒する。
そうだ…!アーサーさまのへやにいて…それで…
…あれ…?ゆかに……
周りを確認しようと首を回す。
と、アーサーの顔が間近にあった。
目の前にある端正な顔に、息を飲む。
「……ぁ………」
よく見ると、自分の体にアーサーの腕がまわっていた。
身動きが取りにくく、アーサーの腕の中でもぞもぞと動くことしかできない。
「………………………」
「!!」
アーサーの腕に力がこもった。
「………あまり動くな…寝づらい。」
「…アーサーさま…ご…ごめんなさい…」
寝づらい…って…俺がいたほうが絶対寝づらいのに…
「……腹は減っているか。」
「い、いえ…大丈………」
『ぐぅ?…』
…うわ…!?お、お腹…なった…はずかしい…
ユーリは恥ずかしさから顔を赤くし、それを手で隠そうとする。
が、その手をアーサーに掴まれた。
「…ぅ……」
「恥じることはない。人間だからな。」
「に、んげん…?」
にんげん…?にんげんって何だろう…
ユーリは奴隷だった為に、人間扱いされたことは無かった。
だから、人間という単語の意味がわからない。
「……私とお前は同じと言うことだ…。」
アーサーはそう言うと、体を起こし、ベッドから降りた。
「…おなじ………」
同じ…?
俺とアーサーさまが…同じ…。
ユーリの頬が緩む。
同じなんて…
「おなじ…おなじ…、、、」
ユーリは小さく繰り返しながら、アーサーを見上げる。
アーサーさまと、同じ。
ユーリはアーサーに笑いかけた。
「あ、ありがとうございます…。」
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