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香り
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「アーサー様、連日ああやって連れ回されて……さぞお疲れになられてるわよね……」
「…はい……大変そうです…」
「ま、もう少しの辛抱よ……ほらユーリ、今日は……」
「アリア、ちょっとこっち」
呼び声に辺りを見回すと、螺旋階段の上で別のメイドが手招きをしていた。
アリアは首を傾げながらもそちらに向かう。
「なに?あ、ユーリ、ちょっとここで待ってて…」
「、はい…!」
アリアはそう言ってユーリを待たせると、階段の上に上がっていった。
「…アリアさんも…お仕事たいへんだな……」
ユーリは壁に寄りかかるか寄りかからないかの場所に立つ。
甘い香りがした。
「なんでもなかったみたい、城の庭に珍しい動物が…………」
陽気に笑っていたアリアの足が止まる。
そこにユーリの姿はなかった。
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