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行方不明2
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「…、…アーサー様……!」
疲れ果てて帰城したアーサーは、駆け寄ってきたアリアに何事かと眉をひそめた。
ふと、アリアのそばにいるべき人間がいないことに気がつく。
「…?ユーリはどうした」
「……いないんです……」
「………どういうことだ…?」
「他のメイドと話していて…ふと目を離した隙に……戻ってきたときにはもう……」
「!!!」
アーサーは弾かれたように部屋の方へと走り出した。
「ユーリ!」
乱暴に開けられたドアがガンガンと音を立てる。
アーサーは自室のベットやクローゼットを開けて回った。
「クソ…!」
らしくない言葉を発するアーサーに、アリアは戸惑う。
「…探しました…城内の全ての部屋を手分けして探しましたが………その……まだ………」
アリアは泣きそうな声でそう言うと黙ってしまった。
「何故見ていなかったんだ!!目を離してはいけないだろう!!!」
「すみ…すみません……私の…判断ミスです……すみません……」
「謝っている暇があるならユーリを探せ…!」
「……、…」
「そう怒らないであげて?アーサー」
振り返ると、いつの間にかエイダが扉の前に立っていた。
「……、…エイダか……いや…私は……」
「その子は悪くないじゃない、ユーリちゃんが言うことを聞かなかったのが悪いんだわ」
「………………………」
「…城の中に居ないってことは……逃げたんじゃないの?」
「!」
「そんな…!逃げるなんてことありません…!第一ユーリは…アーサー様のことをとても慕っておりましたし…」
「あら、考えてもみなさいよ、アリア?さん?だったかしら?あの子は奴隷よ?いつ逃げたっておかしくないわ」
「……でも……そんな…こと……」
「……アリア、もう一度城の中を探せ…城の周辺にも何人か行かせろ。それで見つからなければ………」
「…、…はい…わかりました……」
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