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花冠2
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「いっぱいつくれました…!」
ユーリは満足そうな顔でたくさんの花冠を抱く。
「よかったな。」
「はい…!」
ユーリは飽きずまた新しい花冠を作り始める。
しかし
「…作りすぎだ。どこに置く気なんだ?」
ユーリの手が止まる。
しまった。
それを考えてなかった。
「…ぁ…………」
置く場所など無い。
しかし捨てるなんてもったいなくてできない。
(…どうしよう……どうしよう………)
真剣に悩むユーリを見て、アーサーはため息を吐いた。
「また作ればいい。1番良くできたのだけ私の部屋に置いておこう。」
ユーリがパッと顔を上げる。
「…また…?…また…そと…来れますか…?」
「いつでも来れる。」
アーサーはユーリの顎を撫でた。
「…ん…。」
猫を愛でるように、頭や頬も撫でる。
しばらく好きなように撫で回し、気が済むと手を離した。
「………寒くなってきた。中にもどるぞ。」
「………はぁい……」
ユーリはとろりとした目で返事をすると、アーサーに手を引かれ立ち上がった。
「夕飯は何が食いたい。」
アーサーの腕の中で真剣に考える。
が、あれしか思い浮かばない。
「……フランスパン……がいいです…。」
「……本当にそれが好きだな……だがそれは明日にしよう。」
「……はい…」
ユーリは少し悲しそうな顔をしたが、素直に返事をした。
「そうだな……魚にしよう。」
「…さかな?」
「海を泳いでいるやつだ。」
「うみ……?」
「…………見た方が早いな。今度連れてってやる。」
「……?」
その後ユーリは『さかな』と『うみ』のことで頭がいっぱいだった。
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