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八つ当たり?
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「アーサー様…、それ以上は……」
いつも、ケイの声に止められた。
ケイは立場上強く言ってはこれないが、実際ケイが止めてくれなければアーサーは自制ができなかった。
「…あぁ…………」
「…アーサー様」
いつものように捨てるように鞭を置いたアーサーに、珍しくケイが声をかける。
「なんだ」
相変わらず心の読めないアーサーにケイは後ずさったが、それでも伺うように目線を上げた。
「……まだ…気は収まりませんか?」
「……………なに…?」
「…ここのところのアーサー様は…その…少し……新米の私が言えることではないのかもしれませんが…」
「…………………………」
「…ユーリに…八つ当たり…ではないですけれど…何か…違うような気がします…」
「『何か』とは?」
「…私にもわかりません…ただ…」
「…わからないなら言うな。……八つ当たりだと?私が?何故だ?八つ当たり?ふざけたことを…」
アーサーはイラついたのかそうまくし立てると、逃げるように部屋を出て行った。
ケイはため息をついていつものようにユーリの手当てをするための準備をし始めた。
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