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アヒル
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「ここよ。入って頂戴。」
ムスッとしたメイドに少し乱暴に部屋に放り投げられた。
部屋を見渡すと、先日アーサーに貰ったおもちゃが山積みにされている。
「あ!」
部屋に置いてきてしまったはずのアヒルが隅に転がっていた。
ユーリは駆け寄りアヒルを大事そうに持ち上げると、改めて部屋を見回した。
「……………」
やたら広い。
アーサーの部屋と同じくらいだろうか?
部屋の一面は大きな窓。
白を基調とした豪華な部屋はユーリの目には少し刺激が強い。
「………眩しいね…あひるちゃん。」
ユーリは影に逃げるようにして隅にしゃがんだ。
「あのね、アーサーさまがね、よるにね、来るんだよ?」
「それでね、それで…」
「……………あひるちゃん……よるっていつ?」
「アーサーさまはいつ来るの?」
ユーリは答えないアヒルをじっと見つめた。
間抜けな顔もユーリを見つめる。
「何で答えないの…!」
ユーリはプクッと頬を膨らますと、アヒルを力いっぱい握った。
『ピャフッ』
「!!?」
急にアヒルが変な音を立て潰れた。
「…………………」
もう一度手に力を込める。
『ピャフッ』
「!!!!!」
『ピャフッ…ピャフッ…ピャフッ…』
何回も何回も握ったり広げたりを繰り返し
た後、ユーリは目を輝かせた。
「喋った!!!!」
その後しばらく、ユーリはアヒルと喋って(?)いた。
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