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「エイダとエイダの荷物を客間から出せ。私はユーリの部屋に……あとは私の部屋で話を聞こう。」
「ゔ…ゎ、わがりまし…、…っ…た…」
「………………」
「…、…く……っ、…ぅ…」
「………っ、…すまない……」
「…わ、わだしじゃなぐで…ゆ、ユーリッ…に…」
「………………………………」
「…ユーリ、」
眠っているのだろうか
呼びかけても返事はなかった。
アーサーは静かに部屋の中に入りそっと扉を閉める。
ベットに横たわる小さな子供を見つけ、足音を立てないようにゆっくりと側に寄った。
「…………………………………」
ここからどうすれば?
何気なくユーリの髪を指で横に流し、ゾッとした。
赤く血の滲んだ包帯が生々しく巻かれている。
それが自分のやったことだと理解するのに少し時間がかかった。
ベッドの横に跪いて力の抜けたユーリの手を取る。
「…………すぐに…治してやるから…すぐに……」
どうしようもない感情がアーサーにのしかかり、ただただユーリの手を握ることしかできなかった。
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