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主従
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明朝アリアがユーリの部屋に呼ばれた
久々に見たユーリは痛々しい姿でベッドに横たわり、見た目に反して規則正しい呼吸をしている。
「…こうなる前にと…私は思って…」
「…………………………………」
「………ユーリ…」
アリアは近寄るとそっと頬を撫でて、優しく布団を掛け直した。
「ユーリの目は治るのですか?」
「……あぁ治る…治すさ……」
「…そうですか…ありがとうございます…」
「……私は…こんな……、…」
「…………………………」
アリアは苦しそうに顔を歪めて、キュッと拳を握り締める。
「…アーサー様が主人でなければ…殴りかかっていたかもしれません、でも…」
「…………………………………」
「殴れません、主人ですから。」
「……………すまない…殴ってもいい…」
「それでユーリが治るのなら、いくらでも殴らせていただきます。」
「………………………………」
「…なんて、冗談ですよアーサー様、必ずユーリを治してあげてください。もし治らなかったらそのときは……、…いえ…そのときなんて…ありませんよね…」
アリアは無理やりに笑って、仕事に戻ると言って部屋を出て行った。
「……あぁ…」
(本当は殴りたいだろうに。)
(私だって殴られた方が少しは…)
「…いや、それは甘えだな……」
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