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目覚め
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ユーリの手術が無事終わってから数週間が経過した。
念のためと術後1週間は医者に城に滞在してもらっていたが、ユーリの容体は安定していてあとは目を覚ますだけだと言われ帰ってもらった。
アーサーを含めユーリと共に過ごしていた者たちは物足りないという気持ちを胸に抱えながらユーリが来る前のような日々を過ごしていた。
(こんなにも…つまらない日々を過ごしていたのか…私は…)
ぼうっと淹れられたコーヒーを飲みながら窓の外を見やる。
ユーリにやった花畑は毎日欠かさず手入れされているが、その中にユーリはいない。
わかっていることだがため息を吐かずにはいられなかった。
ゆっくりと、焦らすように時が過ぎていく。
まるで時が止まっているような城の中に、突然大声が響き渡った。
「アーサー様!!」
「……な、なんだ…ケイ……」
「…、ユーリが…目を覚ましましたよ…!」
「!!!」
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