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フラグ
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「気持ちよかったか?」
「はい!…ね、あひるちゃん。」
『ピャフッ』
「あひるちゃんも気持ち良かったって言ってます…!」
「………そうか。」
「いや、お前だけで十分なのだが。」という言葉はユーリのふにゃふにゃの笑顔に掻き消された。
可愛い。
「……メイド服の調子はどうだ。」
置かれた籠から出したメイド服の袖をユーリの腕に通しながら聞いてみる。
いつまでもメイド服を着せている訳にはいかない。
が、やはり可愛いものは可愛い。特にフリフリと動く後ろ姿が可愛らしいのでできればずっと着ていてほしい。
………………ユーリ限定の話だ。
いっそ露出の高い物にするか。
いやいや、風邪を引いたらどうする?
…そんなもの暖炉のある部屋にいさせておけば良い。
1人で悶々と考えを巡らせ、アーサーは眉をひそめる。
「ぁ、あの…アーサーさま……?」
手を止め黙りこくったまま眉間にしわを寄せるアーサーをユーリが覗き込んだ。
ふと顔を上げると、大きな目が心配の色を浮かべながら見つめているのが目に入った。
………………………………
と、同時に、視線の先にはシャツの間から見える胸、もとい乳首。
ぴんく。
今まで意識しないようにしていたものが目に入ってしまった。
「……………………………………」
「…アーサーさま…?」
『ぷにっ』
アーサーの指先がユーリのつやつやの小さな乳首に触れた。
「……う…ぁ……あ、あーさーさま…」
ユーリはぷるぷると震えながらそっと背を屈め指から逃れる。
その瞬間ハッと我に返った。
……………………………
何をしているのだ私は
未発達の子供…しかも男児相手に…
何を………
「………な、…何でもない。」
アーサーはまたそそくさとユーリに服を着せ始める。
ユーリは不思議そうな顔でアーサーを見ていたが、しばらくするとメイド服を自分でも着る手伝いをした。
「……アーサーさまここで寝るんですか…?」
ユーリはベッドの中から少し驚いたような顔でアーサーを見上げた。
「嫌か。」
「いえ…!で、でも……」
「何だ。」
「…あの…いつもより…狭いですし……そしたら俺……アーサーさまに…くっついちゃうし……」
「今さらだろう……」
今まで密着して寝てきたというのに何を今さら。
「け、蹴っちゃうかもしれませんし…!」
………何を言っている。
ユーリは1度寝たら動かないことを知っている。
アーサーが動かさないかぎり、寝返り以外では絶対に動かないのだ。
そのユーリがアーサーを蹴るなんて想像も出来ない。
「お前が私を蹴ることは絶対に無い。」
「で、でも…!」
「……何だ…そんなに私と寝るのは嫌か。」
乳首に触れたことに怒っているのか?
あれは……不可抗力というか…無意識というか……
とにかく悪気は無かったんだが…
「ち、違います……あの…アーサーさまが隣にいると……おれ、どきどきしちゃうから…」
「は?」
ユーリは小さな手をぺたんと胸に当てた。
「あ、あの、この辺が『きゅう』って…なって……何でかわからないですけど……アーサーさまといるとなっちゃうんです……」
駄目だ。顔が緩む。
耐えろ私。
……どうせ『主人と一緒に寝るのは緊張する』ってことだろう?
…そうだろう?
「………それは…私が主人だから緊張しているだけだ。」
「…………きんちょう……」
「ああ…硬くならなくていい。………もう寝るぞ。」
「は、はい…」
アーサーは立ち上がったフラグを自ら見事にへし折ったのだった。
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