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新しいおもちゃ?2 (sideアーサー
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「運ぶって何だ…?どこに運ぶんだ…?」
「…え…?…どこに…運ぶんですか……?」
「…………………………………………」
「…?…???」
「……これは……お前のものなんだが……」
「…………????」
「………今日がお前の誕生日だろう…?特別な日にはプレゼントを…やるって……」
ユーリはしばらく訳がわからない様子でアーサーを見ていたが、やっと理解したのか目を大きく見開いた。
「…ぇ………お、れ………の…………?」
「そうだ。誕生日おめでとう、ユーリ。」
「ぁ…………」
ユーリはやっと意味を理解したのか、真っ赤になりくまを抱きしめながら俯いた。
「…それが『くま』だ。もう一つにうさぎが入っている。」
「…ぁ…開けてもいいですか……?」
ユーリはそわそわしながらアーサーを見上げる。
「…それもお前のだ。」
本当はどちらか一つにしようかと思ったが……
きらきらと喜びに輝く目………
何かもうどうでもいい。
ユーリはそろそろとリボンを解きゆっくりと箱を開ける。
うさぎの耳がぴょこんと飛び出した。
途端、ユーリはビクリと飛び退きアーサーの後ろに素早く隠れる。
「……な…にか……で、でました………」
……何で泣きそうなんだ……
アーサーはユーリの頭を撫でながら、箱に近づきうさぎの耳を掴み上げた。
「『うさぎ』だ。」
「…………うさぎ…………」
ユーリはアーサーからうさぎを受け取ると、まじまじと見つめ、微笑んだ。
「…………かわいい………ぁ、ありがとうございます……アーサーさま………」
いや、お前の方が数百倍…数億倍可愛いがな。
「…気に入ったか?」
ユーリはこくこくと頷いた。
「す、すごく、嬉しいです!!」
「そうか。」
アーサーはアヒルを自身の体の後ろに隠した。
今はぬいぐるみのおかげで笑顔のユーリだが、バラバラのアヒルを見たらまた悲しむかもしれない。
「………ユーリ、アドルフは明日の朝早くに帰す………もう手を出させないようにするから………悪かった…」
ユーリはブンブンと首を横に振りアーサーの服を控えめに掴んだ。
「…ぁ…アーサーさまのせいじゃないです…」
「……そうか…」
そう言ってくれるだけで少しは軽くなる。
泣いて責められたりなんだりしていたらどうしようもない。
「……アドルフにはバレているからな……もうこの部屋から出てもいいだろう…先に昼食にするか…?……いや、汚れたから先に風呂に入れてやる。」
「……はい…ありがとうございます…」
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