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Episode2
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…けど、その日は違っていた。
十三回鳴る前…俺が数えた所では七回しか鳴ってないのに、玄関のチャイムが鳴った。
不自然を覚えたけど、ご主人様は時々体調不良で早く帰って来ることがあるし、ご主人様以外の誰も此処に来た事はない。そう思った俺は、何の戸惑いもなく手探りで見つけた扉を開けた。
「…君は、今1人なのかな?」
開けたのが間違いだったと感じたのは、ご主人様とは違った声が聞こえてからだった。
「…だ、れ…?」
「紹介が遅れたね。私は、警察の者だ。
君の名前は、河合 侑、であっているかい?」
カワイ ユウ…。
あぁ、俺の名前だ…久しぶりに聞いたな。
初めて聞く警察の言葉に、戸惑いながらも頷いた。
「君を軟禁していた男は、誘拐犯だ。
幼い頃誘拐されたこと、覚えているかい?」
誘拐…誘拐犯…。
俺の、ご主人様が…誘拐犯?
目隠しで見えない視界が、更にブラックアウトしていく。
慌てた様子の警察の声を最後に、後は覚えていない。
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