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Episode33 side時雨
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彼を眼科に連れて行った帰り、彼は一度しか通っていない道を迷いなく進んでいた。
しかも行きしか通っていない道だから、完全に略図が脳内に入っていなければ出来ない事。
「あれ、侑君もう道覚えたの?凄いねぇ。」
口を突いて出た称賛の言葉。
僕は、実際に彼の事を凄いと思ったから。
この病院は、医科同士の距離が遠くない代わりに
道が多少入り組んでいる場所もある。
僕も、此処に来たばかりの頃はよく迷っていた。
それを、一度通っただけで覚えた彼。
実は、記憶力がずば抜けているのかもしれない。
彼を見る限り、僕の話す内容に疑問を持っている様子はなかった。
つまり、僕の目測通りなら、年齢相応の知識は彼の頭に入っていると言う事。
僕が今彼に聞きたい事があるとすれば、その知識は何処から取り入れたのか。
そして、その時は目隠しを外していたのかと言う事。
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