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Episode92
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「因みに、どんな過去だったの?」
「興味あるのか?」
「んー…と言うか、さっき廊下で看護師さん達が言ってたんだよね。昨日、珠川先生が過呼吸を起こしたって。それに関係あるのかなーって。」
精神科の看護師がそれで良いのか?そう思いつつも、昨日の事を思い出す。
いつまでも、ふっ切れていないのかもしれない。
…俺の様に。
以前の俺はご主人様に依存し切っていた。
勿論今もそうだけど、今は湊という存在がいる。
きっと俺は、今湊がいなくなってしまえば、忽ちおかしくなると思う。
湊は、俺の隣にずっといてくれる…?
実の弟なのに、信じきれない自分が嫌だ。
どうして俺は、こんなにも…。
「おーい、兄さん?兄さーん?」
湊の声で我に返った。
今俺は、とんでもない自己嫌悪の波に溺れていた。
「顔色悪いね、少し休んだ方が良いよ。
俺はここにいるから。」
それに素直に甘え、俺はベッドに横になった。
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