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6正孝
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正孝が向かった先は○×△駅の近くの喫茶店。
そこで待っていたのは葵を引き渡す相手、宇月だった。
正孝は喫茶店に入り店内を見渡す。
一番奥の席に宇月を確認すると、正孝は席に近づき宇月と向かい合うように座る。
「すみません。遅くなりました。」
「いいよ。僕も今来たばかりだから。正孝君もなんかたのんだら?」
宇月は机に置いてあった紅茶を一口飲みながら言う。
「いえ。俺は大丈夫です。そんなことより本題にはいりましょう。」
正孝は宇月を急かすように言った。
「まぁまぁ、そんなに焦らなくても。」
張り詰めている正孝とは正反対で優雅に紅茶を飲む宇月。
そんな宇月に飽きれた正孝は話を進め始める、
「妹は…天音は無事なんでしょうね…?約束は、葵は二週間後あなたに引き……渡します…。だから…」
「やっぱり葵君を引き渡すのには抵抗があるのかな?でも天音ちゃんのためだもんね。家族と友達、どっちが大事か正孝君はわかるよね?」
今天音は宇月の手の中にある。
宇月はニヤニヤしながら嫌味たらしく正孝に言った。
天音を返してもらうためには開発済みの葵自身を宇月に引き渡すこと。
「はい…」
正孝は葵を引き渡したくなかった。
葵に親友だと思った事なんて無いと言ったが、そんなの全部嘘だった。
葵の事が大好きでたまらなかった。
天音を返してもらうためまず、葵を開発する必要があった。
葵に媚薬を飲ませ犯した。
正孝は葵に嫌われるようにわざと、葵が苦しむような事をし続けて来た。
葵に嫌われた方が引き渡しやすいと考えたからだ。
でも葵に嫌われたからといって正孝の『好き』という気持ちは変わるはずも無く、葵を苦しめている間、自身も苦しんでいた。
葵を引き渡さなければ天音はかえってこない。
かと言って葵を引き渡せば、葵が何をされるかわからない。
考えて、考えた結果正孝は……
…葵を引き渡す事に決めた。
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