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制服
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少子高齢化の波にのり、この県立高校も来年からは共学に変わり、女生徒を受け入れる事が決まっている。
それにともない、今年度は来年度の女子入学希望者を得るために学校見学は勿論、学祭や体育祭などの催し物にやってくる保護者や中学生に対して学校、教師、生徒一丸となってのアピールをする事が決まった。
桜の葉が青々と芽吹く頃から、木々や花壇剪定などの校内美化、男子校の近寄りがたいイメージ脱却を目指しクラブごとの地域ボランティア参加、女子用施設設置。
そして二学期にあたる9月から11月にかけては、学校見学、体育祭学祭の行事が目白押し。
学校はさながら、お客様獲得商戦さながらの様相を呈していた。
「それではこのクラスの出し物は来年度の女子用制服を着た女装カフェに決まりました。」
夏休みの登校日に各クラスのホームルームではクラス委員による司会で学祭の出し物の話し合いが行われ、僕の受け持つクラスは女子制服の御披露目を兼ねた女装が決まった。
この出し物、実は出来レース的なもので、昨年度末の進級及びクラス編成会議で、女子生徒獲得に向け、話題性のある制服御披露をするために容姿が可愛い系や中性的な生徒及び、明るく物怖じしない生徒をひとまとめに集められている。
正直県立高校がここまでの事をするのは、如何なモノかと思うが、カースト的に新米下っ端ペーペー教師の発言権なんて、ベテラン古株教員に比べれば…まあ、軽いノリが許される昨今…まあ、セーフってことで。
「はい。じゃあせっかくなので、グループ作って、夏服・春秋用ベストスタイル・ブレザーの三パターンそれぞれ着てみるようにしましょう。」
予定調和の出し物に、僕は更なる決定懸案を提案するような形をとらせて、出し物の面白味を広げる方向性を示す。
ああ、大人って何だかなぁ~。
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