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ねえ先生
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「先生お疲れさまです。」
教室に入ってきた有川は缶ジュースを差し出す。
「あ、ありがとう。…はは…有川、こうゆう時はコーヒーとかじゃ無いのか?」
冷たい缶を笑いながら見やる。
「うーん まあ、今僕女の子だから。甘い飲み物なの。」
唇に人差し指をあて、悪戯っぽく笑う有川はまるで本当の女生徒のようで、不覚にもドキリとする。
誤魔化すような後ろ頭を掻きながら適当に笑う。
「…ねえ、先生…チューする?」
視線を反らした僕に、またもや有川は人を翻弄するような言葉を投げる。
驚いて視線を戻せば、有川は、さっきと変わらずの悪戯っぽい笑顔のまま、僕のすぐ前まで距離を詰めていた。
近くで見ても彼のその姿は可愛い女の子で。
いくら教師二年目のペーペーとは言え、二十歳を何年も越したいい大人が、未成年のそれも同性の生徒の戯れ言に本気で動揺してしまう。
「先生」
半ばパンクした頭で動けなかった僕に、有川は身体をびたりとくっつけるようにして本当にキスをした。
驚きに見開いた目に有川の顔が映る。
長い睫に縁取られた瞼には、綺麗なシャドウが入れられ、ますます女の子にし見えなかった。
こんな可愛い子とキスした経験なんて、悔しいが、無かった。
唇を放し、そっと開かれた瞼から有川の瞳が現れる。
余りの可愛いらしさに、もおどおしていいか、わからなかった。
「先生…」
気が付けは僕は有川に押し倒されれ様な形で、床に尻餅をついていた。
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