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心
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帰り際 玄関で、ちょうど聖のお兄ちゃんの
たっちんが帰ってきた。
「おっ!優ちゃん!」
ニコッと笑うあたしを見て
「調子わるいんか? 俺送ったろうか?」
「なんで兄貴が送るんだよー。俺の女だし。」
「無理するなよ?
なんかあったら兄ちゃん飛んでってやる!」
ニコッとするあたしに
たっちんが頭をポンポンって
ほんとのお兄ちゃんみたいで優しいのがたっちん。
車に乗ると
聖が手を握ってくれた。
また笑顔が消えそう。
「うちに薬あるのか?」
ゆっくり頷く。
「優? 無理だけはするなよ?
俺 喘息って連れもそうだったし 調べたりもした。」
声は聞こえるけど
頭の中に入らない。
窓の外を見てた。
遠くの街の光が妙に綺麗で
またあの夜景が見たくなった。
いつの間にか自宅に着いて
聖もおかあさんに説明してくれた。
「優?俺帰るけどなんかあったらまたすぐに連絡して!わかった?」
うんって頷いた。
聖の車の音がだんだんと遠くになってく。
ポカーンと穴があいたかのように
心が スカスカになってた。
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