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大事な話
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「お父さんただいまー!」
「お帰りー!」
聖と目があった。
ドキドキした。
「どうした?」
「どーした?って土曜じゃないのに
来るなら来るってmailしてくれたらいいのに。」
「mailしたけど?」
そう言えば
ずっとmail見てなかった。
「まさか見てなかったとか?」
笑ってごまかした。
「ひでぇー。 土曜って言ったらなんか寂しそうだったから来たのにー。」
「ごめんごめん 笑」
着替えて ドライブした。
「でー?優は寂しかったの?」
「、、、。」
「どこ行きたい?」
「、、、。」
「じゃあー 話そうか。話俺もあるし。」
その道のりは
いつも大事な話があるときに行く海だった。
黙ってるあたしに聖は
そっと 手を握ってくれた。
自分一人で考える問題じゃないのはわかってる。
けど だからってすぐに言う勇気もなかった。
一人で1日こう考えて
胸が張り裂けそうなのを必死に耐えて
聖がそっと手を握ってくれた事で
泣きそうになった。
夜の道、海は真っ暗。
でも波の音は少し癒してくれた。
海に着いて
綺麗な砂浜の上に聖が座った。
” おいで! ”
聖の隣に座って話すことなく
聖はあたしの頭を聖の肩に乗せるように引き寄せて
聖は話し始めた。
「優の心ん中の事当てようか?」
「ぇ...。」
波の音が大きくなった気がした。
「優 俺は優を守るって言った。泣かせないって言った。だからなんかあったら側に居るって言ったろ?」
「ん?」
「お前が言いたい事何となくうっすらだけど分かってた。体調悪くなって、なかなか治らなくて。」
黙って聞いてることしか出来なかった。
「子供出来たろ?」
「... わかんないけど 来てないことに昨日気付いた。」
「今 体調は?」
「前より少し悪いかな。でも大丈夫。」
「大事にしろよー俺らの子供なんだしぃ。
1人の身体じゃないしさー。
優 ママなんだからさー。笑
名前何しようか!
男かなぁー
それとも女の子かなー⁈」
涙がポロポロ出できた。
不安との格闘で
怖かった。
「1人で悩むなって、、、。
側に居るって言っただろ?
ずっと一緒に居るって言ったろ?
守るって言ったろ?」
聖はあたしをギュッと抱きしめながら
お腹に手を当てて
会えるのがたのしみだね!って。
泣くあたしに聖が涙を何回も拭いてくれた。
鼻水まで拭いてくれた。
新しい命。
2人で守るんだ。
2人の子供として宿ってくれて
ありがとう 赤ちゃん。
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