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過去⑴
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ーーこれは、俺が中学1年になった頃の話。
この頃、
俺は他人とは違うと感じていた。
自分は男が好きだ、と。
俺は暗くて、地味だった。
男と喋るのが恥ずかしくて、友達ができなかったんだ。
とくに目立つこともなく、
ずっと一人だった。
もちろん親にも言えず、誰にも受け入れてもらえないと思っていた。
そんな時に、アイツ、
アキラは現れた。
当時、俺が唯一心を許せる相手で、
そして、俺が初めて好きになった人。
アキラは俺が中学にあがる年に、
俺が住んでいたアパートのとなりの部屋に引っ越してきた。
アキラは俺の6歳年上で、
大学生だった。
アキラは一人暮らしだった。
引っ越してきた次の日、
アキラが俺の家に挨拶にきた。
俺の母親が、俺のことを紹介した。
シュンくんよろしくね、と
笑顔で俺をみたアキラがカッコよくて、
憧れた。
俺は勉強ができなかったから
よかったら勉強を教えてあげてほしい、と母親が頼んだ。
アキラは快く受け入れてくれた。
俺は内心ドキドキしてた。
それから俺たちはよく一緒にいるようになった。
そして俺は、優しいアキラに惚れていった。
そしてある日、俺は気持ちを告げた。
「お、おれ、アキラのことが、…好き、なんだ」
「え?」
「好きになってごめん…。だけど俺もう、気持ち隠せない。」
「…そうか、全然気づかなかった。
言いづらかっただろ。辛かったよな。
言ってくれてありがとう。
俺もシュンのこと…、好きだよ」
アキラは、俺を受け入れてくれた。
その時、俺はそう思った。
嘘だと疑いもしないで、
俺たちは両思いだと、そう思った。
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