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ヤスヒロくん
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カキン、
バットでボールを打ち損ねた
気の抜けるような音がグランド響く。
ただいま新人戦に向けて、
絶賛バッティング練習中。
俺はボールをひたすら
バッティングマシンに入れる役。
「いきまーーす」
と、俺が言って
ボールを一つ、マシンに入れる。
カキーンッ
今度はいい音だ…。
ってゆうか。
めちゃくちゃ、暑い!!!
なんだ、これは!!
まだ4月だぞ?!?
まだ1週間くらいしかたっていないが
マネージャーの仕事はそこそこ辛かった。
まあ、選手よりは遥かに楽だけど。
俺はマネージャーをやることになってからとゆうもの、
毎日が忙しくて、
忙しくって…
そのせいで、マコトの問題を
先延ばしにしてきた…。
いや、そのせいだけじゃないんだけど。
あの後…。
ーーーずっと…、好きだった。
マコトにそう言われたあと
俺は動揺してしまった。
何も言えなくて、
マコトの顔も見れなくて…。
とっさに嘘をついた。
ーーーごめん、俺、用事あったから!
ーーーえ?シュン!
そのまま、俺は逃走した。
よくよく考えたら、
好き、とゆう言葉には色々なニュアンスがあるよな。
もっと落ち着けたらよかったけど、、
そんな余裕、俺にはなかった。
その後も冗談ぽく
『俺もマコトのこと好きだぜwww』
みたいに言ってればよかったけど
それすら俺には勇気がなかった。
俺のこと、知ってほしいけど、
…知って欲しくない。
だからそれから俺はわざと話をそらすようになってしまった。
それから、マコトと俺は
好きとゆうワードが出るたびに
ギクシャクしていた。
はぁ…。
「いきまー、って、あ。」
次のボールをマシンに入れようとした時、
ボールが無いことに気付いた。
「ボール拾いお願いしますー!」
「「はい!!」」
ボールが無くなったら、
みんなでボール拾いの時間。
バッティング練習はいろんなところに飛ぶから結構大変。
俺はカゴの近場にあるやつを拾っていく。
「はい、シュン」
「!マコト」
マコトは俺に
お茶の入った選手用のコップを差し出した。
「マネも、水分補給、ちゃんとしろよ。」
そう言って俺にコップを渡すと、
俺の頭をポンポンしてから、
ダッシュでグランドを走って行った。
「…ありがとう」
「なあ、お前らって付き合ってんの?」
突然、後ろから声がした。
ビクッとして振り向くと
1人の選手が、ボールをいっぱい持って立っていた。
「つ、付き合ってねえよ!」
「…そうなんだ?」
そう言ってゴロゴロとカゴにボールを入れる。
えっと、たしか、こいつは…
「ヤスヒロくんだっけか」
「ヤスでいいよw お前はシュンだよな」
「お、なんで知ってんの?」
「そらみんな知ってるよ、異色だもんな。シュンは。」
「それ、どーゆ意味だよ…」
まあこんな格好してるから、
目立つのは当たり前か…。
「シュンとマコトは付き合ってる、って噂になってんぜ。」
なんだって?!
「えっ?!?!な、なんでそんなことに?!」
「いや、まあ、雰囲気でなんとなく。」
雰囲気で…?
まあたしかに、
マコトは俺に対する接し方が変だよな…。
「…」
「そんな気にすんなよw 気にするような奴らじゃないし。んじゃ。」
ヤスはそう言って、またボール拾いに戻った。
俺にとってはだいぶ深刻な話を聞いてしまった…。
ヤスにもっと詳しく話を聞きたい…!!
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