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賢人とラルト。【朝、】
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ジリリ…と目覚ましが鳴る。
その音に起こされて、まだ眠い
「6時半」
渡瀬の家はこんな早いのか?
夜に抱いて寝てたラルトを起こそうと、
寝てる間に寝返った体を夜と同じ方向に転ばせる。
そこはもぬけの殻で、居るのは俺一人だけだった。
時計ぐらい停めてけ。
って思う。
ベッドにずっといてもアレなので、共同リビングに出ることにした。
台所に立つ後ろ姿は、まさにラルトだった。
白いエプロンに身を包む姿は様になってて、
おかぁさんを思わせる。
どぅでもいいか。
つまらないことを思いながらも、後ろ姿に話しかけてみる。
「今日の担当はお前なのか?」
「っ…?! 」
ビックリしたのか肩を跳ね上がらせるラルト。
「毎日俺が作ってんの。」
へー、
1番作らなさそうな奴が…
「今、失礼なこと思っただろ。」
「まぁな。」
ラルトは食材を切る手を止めることなく続ける。
「言っとくけど、俺しか作れる。いゃ、作る奴何て居ないから。 仕方なくやってるだけだ。」
ツンツン気味に答える言い訳らしきセリフに、なんだか憎めない賢人は、自然に笑みをこぼした。
だが、視界にチラリと入れたラルトは、その笑みが気に入らなかったみたいで、舌打ちを一つする。
舌打ちをされたにも関わらず、クックと笑い出す賢人は、ラルトで遊んでるみたいだ。
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