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電話
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プルルルルルルル
プルルルルルルル
「優さん、携帯なってますよ」
「え?あぁ、俺のか」
シンプルで典型的な着信音すぎて、自分の携帯の着信に気づかなかった
とりあえず画面を確認
【林智春】
ディスプレイを二度見。いったん画面を閉じてもう一度確認
…よし、幻覚じゃないな
って、違う!!
智春から電話は初めてで若干戸惑ってしまった
いかんいかん、冷静に…
ひと呼吸してプツリ、と通話ボタンを押す
『もっ、もしもしっ!ゆ…ゆ、優さんですか…?』
噛みまくりじゃねーかおい
智春もテンパッていることがわかって、なんとなく落ち着いた
まぁそりゃそーだろーな
好きな女との初通話…なんだろうし。
『はい、どうかしましたか?』
甲高すぎない程度に女声にチェンジ
電話だと加減がわからないな
おかしくないといいんだが…
『え、えぇと、その…』
もごもごと智春が口ごもる
そして一度間をおいて、いつでもいいんですけどと前置いた
『ふ、2人で…遊びに、とか…いっ、行きませんかっ!』
おぉー、言えたねーよかったねー
だがしかしなんだろう、俺のこの初めてのおつかいを見ているような気持ちは
…っていうか、どうしよ
2人で遊びにって、つまりデートだろ?
デートまでしておいて正体知ったら、智春のショックはかなりでかい
どうしようとかじゃなく、ここは断るのが妥当…というか当然だ
よし断わ―――
『ダメ…………ですかね…?』
――……
やばい…………あぁ、もう!!
『大丈夫ですよ。日程はどうしますか?』
お前にそんな声出されて断れるわけねーっつの馬鹿犬!
かくして俺は、また深みにはまっていくのであった
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