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デート後日 ※智春視点※
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「…で?可愛すぎて我慢できずにキスしちまった、と」
「…うん」
今まで俺が30分くらいかけて話したことを、親友はもののあっさりとまとめた
たしかにそのとおりなんだけど……あけすけすぎないか?
いや、全くもってそのとおりなんだけどさ。
「それははっきり言って馬鹿だろお前」
「…うん、俺だってわかってる…」
「んなもん我慢できねーことでもねーだろーによー…デートプランとかうんぬん水の泡じゃねーか」
「うん…ごめん唯我。せっかく相談乗ってくれたのに俺…」
唯我もあんなに一生懸命考えてくれた
でも俺…デートプラン以前の問題だったんじゃん…
本当に、今回ばかりは唯我の顔がまともに見れない
唯我の手元のコーヒー牛乳を、意味もなく見つめ続ける
そんな俺に唯我は
「……ばーか」
とだけ言って、俺のでこにそのコーヒー牛乳をこつんとあてた
驚いて顔を上げて――唯我と目が合う
「悪いと思ってんならへこんでんじゃねーよ。これからどーするか相談、だろ?」
コーヒー牛乳ごしににっと笑う唯我
なんだろう…
ドキドキというか…きゅん?
これがあれなのだろうか
へこんでいるときほどなんとやら…
なぜか唯我にときめいてしまった
「お前、かっこいいな」
本心でぽろりと出た言葉に、唯我が赤面する
「は、はぁ!?意味わかんねー!!」
照れてる。あ、目そらした
いつもの唯我にもどったのがなんだか微笑ましくて、つい小さく笑ってしまう
「何笑ってんだよ馬鹿っ!」
「なんでもない」
「にやけながら言うな!…ったく」
拗ねたかな…
「で、続きなんだけど。キスしちゃったあと」
「…おう。どーなったわけ?」
唯我が完全にへそを曲げないうちに話をもどす
唯我は口を尖らせながら聞き役にまわった
「んー…優さんそのまま帰っちゃってさ…。そんでそっこー謝罪メールいれたけど返信ナシ」
「んで今日まで1週間進展してないのか?」
「一応1日何通かくらいは送ってるけど…読んでもらえてるかもわかんねー」
なにしろ無理やり誘ったデートで…キスまでしてしまったのだ
気持ち悪がられていてあたりまえだ
メールなんて、着拒くらいはしているかもしれない
「…なにやってんだろ俺」
第三者に話すと自分の最低さがあらためてわかる
メールをできるだけで幸せだったのに。
ほんとに何をやってるんだろうか
「ほんと最低…」
唯我は何も答えずただコーヒー牛乳を飲んでいたが、それが逆にありがたかった
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