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面会時間も終わり、すっかり暗くなった夜道を嵐と一緒に歩く。
雛は最近ずっと思っていたことを伝えるためにぽつりと嵐の名前を呼んだ。
「らんちゃん」
「んー?」
「いつまでも、僕に構ってなくていいからね」
「はぁ?」
「僕、もう慣れたから。ずっと大介さんの事待ってるから...だから、らんちゃんは僕の事なんか気にしないで...」
「馬鹿かお前は。俺が好きでやってるからいいんだよ。つうか気にするなって言うならもっとまともな生活しろ。そんなほっそい体して、隙だらけな顔して...ほっとけるわけねーだろ」
「う...」
「俺に離れてほしかったらちゃんと強く生きていけるようになれ」
ぐしゃぐしゃと雛の頭を撫でて少し早足になった嵐の背中を見つめながら、雛は考える。
強く生きる...かぁ、そんなこと...出来ないよ...
大介さんが傍にいないのに...
なんて...だめだね、結局らんちゃんに迷惑かけてばっかりだ...
「雛!ちんたら歩いてんじゃねーよ、置いてくぞ!」
「え、らんちゃん待ってよー!」
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