アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
5ー05
-
バスタオル越しでも分かる大きな手。
それが透也さんの手だと分かるのに差ほど時間は掛からなかった。
驚いて動けなくなっていると、透也さんはそのまま少し乱暴に俺の髪を拭いてくる。
「…ちゃんと拭かないと風邪引くだろう」
ぶっきらぼうに言われてる筈なのに…相反する優しい声色。
もう触れられないと思っていた懐かしい体温。
「………っ」
…涙が零れた。
元々透也さんは俺の頭に触れる事が度々あった。
癖みたいなモノなんだろうと深く考えもしなかったのに…今になって、こんなにも嬉しくて、安心するなんて。
涙を拭う事も忘れて、透也さんの手にソッと触れればピクリと動きが止まった。
その手を上から力無く握り締めると、透也さんは一瞬躊躇いながらも俺の視点まで腰を落とし、ゆっくりと顔を覗き込み…目を見開いた。
「……圭」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
41 / 68