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6ー06
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「…………」
「…圭、隠れるな。出てこい」
人生で初めてのエッチを無事に終える事が出来ました。
だけど冷静になるとさっきまで快感に溺れていた自分が余りにも恥ずかしくて…透也さんの顔をマトモに見る事が出来ません。
「……圭」
「………」
「はぁ……仕方ない」
「!…うわぁ!」
布団にくるまり引っ込んでいる俺を、横になったままの透也さんに強引に引きずり出されてしまった。
それに驚いて目を見開けば、彼に切なげに見つめられてしまう。
「…そんな態度を取らずに、はっきり言ったらどうだ」
「…え」
「…あからさまに嫌がられる程、俺は下手だったか?」
「!…ち、違います!!そんな事無いです!とってもッ………気持ち、良かったです…」
「……なら、どうして隠れる」
「だ、だって…」
透也さんに真剣に見つめられ…俺は視線を泳がせながら何とか言葉に出した。
「あんな事した後じゃ…どんな顔をすれば良いのか…分からなくて」
熱くなる顔に耐えながら告げれば、透也さんは一瞬固まると小さく笑って俺を腕の中に閉じ込めてしまった。
そして静かに視線を合わせ、俺の頬に手を添えながら目を細められる。
「どんな顔でも良いから………こっちを向いてくれ」
「ん…っ」
唇を優しく啄まれ、思わず声が漏れると透也さんの手が俺の胸元を弄り出した。
さっきシたばかりで敏感になっているのに、乳首を親指で弄られ喘いでしまうと、視線を落とした透也さんは何故か真顔で止まってしまった。
それに疑問符を浮かべると、視線の先には孝に付けられてた痕がまだ残ってて…何となく、透也さんの考えている事が分かった気がした。
「………」
「えっと…この痕の事は、心配しなくても大丈夫ですよ」
「…?」
「……ちゃんと、ケジメは着けました。それにアイツは、透也さんの事で悩んでいた俺の背中を押してくれたんです」
「………」
「だから……そんな悲しそうな顔、しないで下さい」
もう、アナタの悲しむ顔は見たくない。
その気持ちを込めてぎこちなく唇を重ねると、透也さんの表情が少しだけ和らいだ気がした。
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