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④
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「青峰っち~っ!?」
「‥‥‥‥何だ黄瀬か。」
「ちょっ‥‥何だとは酷くないっスか?」
「‥うっせぇなぁ。」
また偶然にもマジバでばったり顔を合わせた。
グダグダと黄瀬が会話を始めるものだからレジの前でメニューを見ながら適当に聞き流した。
そんな時、見知った声が背後から聞こえてきた。
「‥‥テツ。」
「また会いましたね、青峰くん。」
「お、‥おう。」
もう注文は済んでいたのか黄瀬の隣まできてズゴズコッとバニラシェイクを啜っている。
「なんだかマズイな、て顔してますよ」
「はぁ!?誰がだよっ!」
『青峰君(っち)が(!)』
テツと黄瀬の声が上手いことハモる。
何のことだと白を切ようと思っていたのに見透かされていたのか言葉を発する前に「火神君ならトイレですよ」と釘を刺された。
それなのに、トイレか、と安堵をついている自分がいた。
だけどトイレならこうやってグダグダしている間に戻ってきて鉢合わせてしまうと思い店員に慌てて注文を断りその場から抜け出そうとすればガシッとテツと黄瀬に腕を掴まれる。
「何すんだよ、お前ら!」
「逃げようとしていたので。」
「俺は黒子っちが掴んだから反射的に‥」
ハァと溜息が零れた。
どうせこのまま火神を避けていてもいずれ近いうちにばったりこんな所で会ってしまうのなら今会ったって変わりはしないと思った。
テツ達に引っ張られ席まで行けば丁度戻ってきた火神が口を開けて驚いている。
そら口だって開けたくなるわ。
「じゃあ僕達は買い物があるんでお先に」
「そういうことなんでお先っス、青峰っち!火神っち!」
「はぁ!?待てよ‥おい、黒子‥‥黄瀬!」
計られた。
それ以外なにもない。
当然、以前のこともありお互い二人きりにされ沈黙が続く。
何を話せば良いのか。
いや言葉すら何も出てこない。
まず謝罪すれば良いのだろうか?
いやでも悪いことしたとはあまり思っていない。
そら、無理矢理キスしたのはこっちに非はあるが火神だってその分殴り返してきている。
だけど今そんなことを思い出している場合ではない。
「‥‥‥かが‥‥」
「悪かった!」
「は?」
上手く言葉に出ないが謝った方が良いと思い謝罪を口にしようとすれば折れたのは火神からだった。
思わず目が点になる。
「俺‥‥あれから色々考えたし、黒子にも相談したんだ。」
「‥‥テツに‥?。」
「ああ、そしたら無意識に俺も青峰のことがその、‥‥ダチじゃなくて、恋愛の方で‥気になってたっ‥つーか。」
ボソボソと小さい声で話し始める火神。
それを必死に聞き取っていれば火神の口からとんでもない言葉が出てきた。
「好きだ??抱かれても文句言わねぇ!」
「は‥?」
「‥‥青峰なら、別に‥‥良いから。」
あーダメだダメだダメだ。
どうしてもこの流れについていけない。
火神は一体何を言っているのだろうか。
ずっとあの日から嫌われてしまったんだと思っていたから余計この状況についていけない。
それに極めつけは青峰だったら良いなんて言われたらまたあの時みたいに理性が抑えられなくなってしまいそうだ。
それよりも力んで火神が大声を出したからか周囲の目が一気に此方に注目した。
「火神、出るぞこっから。」
「お、おう。」
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