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お見舞い
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「かっがみ~ん!」
それはとある休日の出来事だった。
「‥‥え~と‥‥青峰んとこの、マネージャーだっけ?」
いきなり青峰の幼馴染みであり部活のマネージャーでもある桃井さつきが俺の玄関前に現れた。
まさか家の場所を知っているなんて思わなかったから余計驚いた。
何か用事があったのかと聞こうと思った矢先急に腕を掴まれ引っ張られた。
「な‥なに、すん‥」
「急にごめんね!でもちょっと来て欲しい場所があるの!」
なんだか急いでいるのか半ば強引に引っ張るもんだから一旦腕を離してもらった。
「とりあえず、鍵閉めさせてくれ。」
まだ午前中で、何も支度していない格好だったがとりあえず急いでいるみたいだし戸締りはしなければ。
目的の場所に向かうさい、何個か黒子について質問された。
確か桃井は黒子のことが好きだと言っていた様な気がする。
それもつかのま、目的地の場所についたみたいだがただの一軒家だった。
「‥‥此処どこ?」
「ん?青峰君の家だよ!知らなかったの?」
「は?青峰の?」
なんで青峰の家なんかに連れてこられたのだろうか。
それを疑問に思っていればまた腕を掴まれ引っ張られた。
流石、幼馴染だ。
ベルも鳴らさず勝手にドアを開ける桃井。
階段を上がって奥の部屋が青峰の部屋だと告げられ早くそこに入ってと急かされる。
桃井といえば火神を急かすだけ急かしては、これで用事は済んだとさっさっと帰っていってしまった。
どうしたもんか、とドアの前で立ち尽くす。
けれど何時迄もこんな所に居ても、もし青峰の家族が帰ってきた時、非常に気まずいと思いフーッと息を吐いて恐る恐るノックをする。
すると何だか低く気だるい声がドアの向こうから返ってきた。
それを聞いてドアを開ければそこにはベットの上にぐったりと寝そべっている青峰が居た。
なんだかこんな光景は珍しい。
いつもやいの、やいの騒がしいからか違和感があって堪らない。
そっと近くに近寄ればまだ火神のことに気付いていなかったのか青峰の視界に入るなり青峰は慌てて起き上がった。
「あ?なんでお前がこんなとこに居て‥‥」
「はぁ?俺だってわかんねぇよ!」
「‥‥‥お前ここまでどうやって来た?」
「お前んとこのマネージャーに連れてこられた。」
「あんの~クソ女~」
幼馴染に対してクソ女は酷いなと内心思う。
「それにしても青峰、お前もしかして体調悪いのか?」
「‥‥‥うっせぇ」
「はぁ?人が折角聞いてんのに‥」
「聞いて欲しいなんて言ってねぇ」
この男はいつもああ言えばこう言うのパターンで返してくる。
でも見た感じ本当に体調が悪そうでどこか蒼ざめた顔をしている。
熱はないのか、と自然に青峰の額に触れてみた。
そんな火神の行動に目を見開き硬直した青峰。
「ん~微熱って感じだなぁ、咳は?」
「‥‥」
「おい、青峰!聞いてんのかよ!」
「‥‥‥あ、嗚呼。」
空返事な青峰に火神は、はぁと溜息をついた。
「飯食ったのかよ?」「食ってない」そのやりとりを始めてから「台所借りるぞ」と青峰の部屋から出ていった火神。
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