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間の休憩も終わり皆練習に戻った。
火神も気を集中させなければ、と赤らめた顔をどうにかしようと試みた。
それから時間は流れ、旅館にへと戻り食事と風呂を済ませる。
そんな中、火神は旅館を抜け出し然程、離れていない場所でまたボーっと考え込んでいた。
意識を考えごとに費やしていた所為で人の気配に気づかなかった火神の頭に急にぼんっと軽くバスケットボールがぶつかった。
すると頭で跳ね返ったボールは数回リバウンドをついて転がっていった。
その転がっていった先には、此処で会うとは思っていなかった人物が二人佇んでいた。
「タツヤと‥‥紫原!」
火神がそう呼んだ二人は、一人が長身でボーとした顔の紫原と穏やかそうに笑っている氷室。
どうやらボールをぶつけてきたのは紫原のようだ。
「‥‥てかもしかしてお前らもこの辺で合宿なのか?」
「ピンポーン、変眉も合宿ぅ?」
「そーだよ!てか、変眉言うなっ??」
「こんな所で会えるなんて思っていなかったよ‥‥会えて嬉しいや大我。」
火神の幼馴染でもある氷室は、去年の試合まで険悪な雰囲気だったが試合が終わってからは昔の時みたいな雰囲気に戻りつつあった。
火神も、氷室に偶然でも会えたことに喜びを示し紫原をそっちのけで二人は会話を始める。
数十分経っても二人の会話が途切れずいい加減痺れを切らした紫原は、火神がいるなら黒子も、と携帯の連絡先を調べる。
「あったあった。」
いつの間にか二人から離れた紫原は、黒子に電話を掛けた。
どうやら携帯を丁度弄っていたのか紫原の応答に答えたのは、素早かった。
「おーい、黒ち~ん。こっちこっち~」
電話でことの経緯を教え、場所を指定して紫原は、黒子を呼び出した。
「お久しぶりですね、紫原君。」
「うん、久しぶり~元気してた~?」
「はい、もちろん。」
と、こんな会話をする二人だが実は先週の休日にキセキの世代皆で出掛けにいったばかりだった。
「それよりさ~室ちんと変眉引き剥がしてくんない~?話し長すきだし~」
「お二人はどこにいてるんですか?」
「あっち~」
紫原が指を指した方向に近寄り二人にバレないように木に隠れ火神と氷室の様子を伺った。
すると、タイミングが良かったのか悪かったのか、氷室が火神に詰め寄り急に火神を抱きしめた。
うわ、と黒子と紫原はついつい驚いてしまい思わず声を上げそうになったがお互い口を塞ぎ咄嗟に声を出さずに済んだ。
「ここに青峰君がいたら、終わってましたね。」
「うん、室ちんボコボコにされてるよきっと。」
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