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④
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「こら!バ火神っ??ここ違うっ??」
「‥‥すんません‥‥です」
また嫌な時期が始まった。
監督から今年に入って急に告げられたのは「今年のテスト期間は去年と一緒で青峰君と会うのも禁止だけど追加して全教科60点以上取らないとこれから会うのを週に一回にしてもらうからね!」という俺と青峰からすればとんでもない追加だった。
けれど律儀にも勉学に弱い俺に監督が直々に勉強を教えてくれている。
「はい次ここ!この問題出来なかったらもう一時間居残ってもらうわよ!」
部活のトレーニングメニューにしろ勉学にしろスパルタ過ぎると思わず絶句してしまったのは去年から数えるともう何度目だろうか。
「今日も良く頑張ったわね!じゃあまた明日放課後ね!」
「はい‥‥です」
それから必死に問題を解けば正解していたのかやっと個人指導から解放される。
これがテストまで毎日続くとなると練習以上にしんどいかもしれない。
はぁと思わず溜息を漏らし学校を後にして自宅を目指し街中を通る。
その途中ふいに目についたのが道路の角の洋服店だった。
少しだけと中を覗けば気になる服がありついつい選んでしまう。
今月の仕送り金を頭に思い浮かべ服を買うか買わないか悩んでいればガラス張りの店内から街中に見知った二人が歩いているのが視界に入った。
ーーーあれは黄瀬と‥‥青峰。
久しぶりに顔を見た気がする。
そんなことを思えば自然と足が進んでいたのかバれない様に二人の後を追いかけていた。
(二人でどこに行くんだ)
別に黄瀬と青峰が一緒に居ることには何も思わないが楽しそうに会話しながらどこに行くのかが気になった。
もしかしてナンパとか?
自分自身の中で黄瀬は少し軽そうなイメージがあった為ついそんなことが頭を過った。
けれど青峰が奥手なのも分かっていたからあまりそのことに関しては心配にはならなかった。
けれど、もしそれが予想通りだったらどうしようかと思えばそれが頭の中で渦を巻いていた。
「‥‥‥嘘だろ」
ずっと二人の後を追いかけていれば段々繁華街に近付いてきてなんだか気恥ずかしくなっていたのも束の間で二人が繁華街の店沿いのラブホテルの前で何やら話し込んでいた。
その瞬間、マイナス思考が一気に過る。
もう見てるのも嫌だと二人が中に入るのを確認するこもなく気付けばその場から走り出していた。
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