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待てない(士郎side)
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「……いきなりかよ。シャワーくらい浴びさせろ。朝からトレーニングしっぱなしで、汗くせェ……んっ」
言葉を唇で塞いだ。
もう待てない。
汗の匂いにさえ、どうしようもなく煽られた。
本当に飢えているのは自分の方なのかもしれない。
触れ合う下肢がもどかしくて、腰が揺れた。
布越しの刺激にさえ、下着の中が濡れていくのがわかる。
押さえつけている龍之介の身体が、しだいに同じ熱を帯び、加速度的に火照っていく。
高波のように押し寄せる想いのままに舌を絡め、味わい、ジン……と痺れる感覚に酔った。
以前、無理に口づけられた時とは、まるで違う。
信じられないほどに甘く感じた。
蜜の一滴も零したくなかった。
弾力のある、薄くやや大きめの上唇を舐めては、吸った。
吐息に煽られ、終わりが見えなくなる。
痺れて感覚がなくなる一歩手前でようやく惜しむように唇を離した。
互いの間に銀色の糸が伝う。
こんな風にずっとつながっていられたらいい。
視線を上げれば、獰猛な黒曜石の瞳が射るように自分を見つめていた。
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