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温もり(士郎side)
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ようやく身体が動くようになり、起き上がった瞬間、ドロリと白濁が内股を伝った。
「……っ」
以前は寝落ちている間に中を洗われていた。
龍之介が残したものを見ても、以前のようなおぞましさは感じない。
所有の証を残されたようで、じんわりと胸の辺りが温かくなる。
何もかもが以前とは変わってしまった。
自分に克己以外の想いを交わす相手ができたことも、それが天敵と定めた龍之介であることも。
何もかもが夢だと言われたら、素直にうなずいてしまいそうだ。
唯一、中に残された残滓だけが龍之介と自分を繋ぐ確かな証のように思えて、次々と溢れ伝い落ちていくヌメりに、大切な何かが失われていく気がした。
思わず奥をキュッと締めて、その行為の滑稽さに、 苦笑した。
女なら、愛しい男の種を中に留めておけても、男は違う。
掻き出さなくても、いずれは腹を下し、排泄される。
まるで間違った行為だと言われているようで、心が冷えた。
あの熱い胸に抱きしめられたい。
ふと浮かんだ願いに、息を呑む。
いつから、自分はこんなに弱くなってしまったのだろう……?
いつか一人で立つことすら危うくなりそうで、ヒヤリとしたものが背中を伝う。
手早く服を身に纏い、龍之介が残していったカードキーを手に、役員棟を後にした。
「シロちゃん、どーしたの?」
まん丸に目を見開いた克己の横をすり抜けて、自室に入り、鍵をかけた。
再び龍之介の残したものが溢れてくる気配があった。
「……っ」
「シロちゃん! ここ開けて!!」
ドンドン、と克己がドアを叩く。
床に座り込み、膝を抱えてうずくまっていると、やがて強制的に向こう側からドアが開かれた。
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