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おおおおおにいいいいちゃああああああんん
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「……うごけない…」
真白は佐伯の大きなベッドの上で目が覚め、ぼんやりとした頭で起き上がろうとしたが腰の痛みと関節痛で起き上がれず、そのままうつ伏せに突っ伏した。昨日の夜の佐伯はドSスイッチが入ったんだかなんだか知らないがしつこかった。まだ目が醒めきらない真白は隣にいるはずの佐伯をもそもそと手を伸ばし探したが、佐伯はもう起きて別の部屋にいるようだった。部屋は遮光カーテンがしっかり閉めてあり日の光が隙間から少しだけ漏れているから、夜は明けているらしい。真白はブレスレット型の端末に触れ、時間を確認すると、もうすぐ午後の12時を迎えるところだ。
「え!もうこんな時間!?」
さすがに休日とはいえ、こんなに寝てしまったのと佐伯を探しにゆっくり真白はベッドから出た。
リビングまでの長い廊下で何回かこけて、やっと辿り着く。そこにはどうやら電話で誰かと話をしている佐伯がソファに座っていた。
真白に気付くとにっこりと微笑み目で挨拶をした。真白は電話の邪魔しないように声を出さずに口の動きだけで「おはようございます」といい、喉が渇いたのでそのままオープンキッチンへ向かいコップを取り出しウォータサーバーの水を汲んだ。かなり喉が渇いていたようで、一気に飲み干して二杯目をくみ終わる頃に佐伯が電話を終えた。
「やっと目が覚めた?真白」
誰のせいでこんな時間まで目が覚めなかったと思ってるんだと、佐伯をジトっと水を飲みながら真白は見た。セックスでの体力の消耗の仕方が違いすぎるような気がする。佐伯は特に問題ないように優雅にコーヒーを飲んでいるが、真白はまるで産まれたての動物のようにそろそろがくがくと歩いている。そのままカラのコップを持ち冷蔵庫の扉を開くと、目的の物が見つからない。
「…佐伯さん、牛乳切らしてます?」
「うん?ああ、もうなかった?」
「……買い物行きましょうか?お腹も空きましたし」
「俺は大丈夫だけど、お前は動けるの?なんかぎこちないけど」
「……ゆっくり歩く分には問題ないです」
「そう。じゃあ支度して買い物と食事に出ようか」
佐伯がにこにこと笑いながら真白を見ている。真白は涼しげな態度の佐伯に向かい盛大に溜息をついた。体格も体力も知性も佐伯には全く叶わない。真白はいつも佐伯の足を引っ張りたくはないと、一生懸命にやっているが、追いつける気がしない。でもせめて出来る努力はしようと思っている。
「…今、ジムにでも通って体力付けようかと思いました」
「そうなの?まあ体力はあった方がいいね。でも急になんで?」
なんで?って…分かってるくせに…ホント意地悪…性格悪い…そう思いながら佐伯の座っているソファまで行き隣に座る。
「…なんでもです!」
「なに怒ってるの?」
「怒ってはないです。決意を新たにしたんです」
そんな真白に佐伯はクスクスと笑い真白を抱きよせこめかみにキスを落とす。真白もムッツリした顔ではあるが、それを大人しく受け入れた。
「昨日はすごく厭らしくって淫らな真白に煽られちゃって、ちょっとやりすぎたね」
「ななな!なに言ってるんです?!」
「怒った顔も可愛いね、真白」
「老眼入ってるんじゃないですか?」
「ひどいな、さすがに老眼はまだだよ」
さっきまでモヤモヤした気分だったのだが、なんだかそのやりとりが可笑しくて真白はクスクスと笑った。真白はやっぱり佐伯といるのはすごく楽しいし気分が和らいで呼吸が自然にできるのを感じる。そしてそんな真白を見ていると佐伯は胸の中が熱くなるのを感じる。なぜこんなに真白の表情一つで自分の心がざわめくのか不思議な気分だった。
「そんな顔して…押し倒したくなる」
ぎょっとして真白が横に引いた。大きな瞳がさらに大きく見開き、首を横にぶんぶん振り始めた。そんな真白が可愛くて佐伯は声を出して笑ってしまった。押し倒したくなったのは本当だが、さすがに真白にそろそろご飯をあげないといけない。
「冗談だよ、さあ、支度しよう」
ポンポンと真白の頭を叩くと佐伯は立ち上がり真白の手を取って立たせてやり体重を支えながら、支度をするためにリビングから出た。
佐伯が自家用車で食事の出来る店まで運転した。真白が部下らしく運転を申し出たが、足がガクガクしてるくせにと、笑われて顔を真っ赤にして大人しく助手席へと座った。
「カート、押してあげるよ?」
「いや…いいんです。持ちたいんです。…支えが欲しいんです」
どこまでも自分の体力のなさを痛感し真白は溜息をつく。食事は近くの小料理屋のランチでさっと済ませた二人は夕食の食材を買うためにショッピングモールに来た。休日ということもあってそこそこ人がいる。真白が今日の夕食を作ると言いだし佐伯は驚いた風だった。佐伯は料理をした事がなかったので、キッチンにはあまり調理器具がない。それならと、ついでに必要な器具も売っているモールまで足を伸ばしたのだった。
「えっと…なにかリクエストありますか?難しいのはダメですけど」
「そうだね、そんなに大変じゃないものでいいよ。ちなみになにが得意なの?」
「ハンバーグ、カレーライス、グラタン、オムライス…ですね」
「子どもの喜びそうなものばっかりだ」
「弟と妹に作ってあげてたんですよ。でも和食も作れますよ。肉じゃがとかならカレー粉入れるか入れないかってぐらいの違いですし」
「……そうかね…?」
佐伯は眉を寄せ、首を傾げた。真白はそんな佐伯を見てクスクスと笑う。こうやって佐伯と買い物するのが楽しいのだ。しかも佐伯は料理が出来ないと聞いて、真白はちょっとだけ勝った気分でかなり今ご機嫌だ。さて、どうしようかと、食品売り場へ目をやったその時だった。
「ぉおおおにいいちゃあああああああんんん!!!!!!」
その雄叫びとともに真白の体が前に吹っ飛ばされた。危なく床に倒れ込みそうになったが佐伯がとっさに支えた。真白の持っていたカートはシャーっと前に滑って行き柱に激突した。佐伯は真白を抱きとめたのだが真白に女子高生がくっついているのに気付く。真白に抱きついて離れない女子高生は頬を真白にスリスリとすり込んでいた。二人を立たせても女子高生は離れない。真白がゆっくりと顔だけ振り向く。
「……真帆…」
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