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我慢します
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「プラーヴァシ…ね…」
「佐伯さん、聞いた事ありますか?」
「いや、知らないな…」
「ネットで調べても出てこないんですよね…なんでしょうか…」
「…それより、お前、疲れてるね? 今日はそれ食べて早めに寝なさい。いいね?」
佐伯がそう言うと、真白は少し下を向いて顔を赤らめた。そして上目使いで佐伯を見る。子どもみたいですごく恥ずかしいけれど、真白は一人でベッドに行きたくなかった。あの狂人の瞳が恐ろしかった。あんな風に人は狂えるのかと、真白は怖くて仕方ない。
「…佐伯さん」
「うん?」
「…その…一緒に…」
「もちろん、一緒に寝ようね…可愛い真白」
「…ありがとうございます」
真白は安心したように微笑んだ。佐伯も真白を包むような微笑みで見つめた。食事が終わり、片付けも佐伯がする。その間真白はソファでテレビをぼんやり眺めていた。佐伯がソファに近寄り真白を抱き上げまたお姫様抱っこで、寝室まで運んだ。ベッドにそっと真白を降ろし、自分もベッドに滑り込む。二人は向かい合い、抱き合って唇を重ねる。二、三度啄ばみ深く重ねた。佐伯の舌が真白の口内を優しく愛撫する。真白もそれに応えようと、佐伯の舌に自分の舌を絡めた。暫くその感覚を味わうと、名残惜しそうに唇をはなした。
「…佐伯さん」
「…可愛い真白。今日はもう寝よう…ね?一緒にこうやっているからね…」
「…はい…我慢します」
「え? 我慢?」
「そう、我慢。ですね…」
「そんなに眠そうにしてるのに…?」
真白はとても疲れてる。精神的に。佐伯にはそれが分かっている。弟妹がいる前で、酷い事が起こった。真白はさぞかし気が張ったことだろう。二人に心配させたくない、不安に思わせたくないと、真白はずっと頑張っていたのだ。一番怖い思いをしたのは真白なのに。その証拠に、真白の瞼はもう開けていられないように細かく何度も瞬いていた。
「…睡眠欲と性欲…どっちが強いのかな…?」
「…真白、もう寝な。言ってる事ちょっと変だ」
「ん…? そうですか?そうかな?じゃあ……おやすみなさい…さえきさん…」
「おやすみ、可愛い真白…」
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