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梓と林檎。
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ドキドキと、心臓が早鐘を打つ。
少しだけ触れた唇をもごもごと動かして、何かを言おうとするけれど言葉にならなかった。
嬉しすぎて、幸せすぎて。
この想いはずっと閉まっておくのだと思ってた。
最近は我慢できなくて溢れさせてばかりだったけれど、結局は閉まっておくのだと。
なのに、こんな形で叶うなんて。
まさか、草薙先輩から告白してくれるなんて。
ううん。僕の気持ちが全部筒抜けだったからかも知れないけれど。
「郁、キスしていい?よかったら、頷いて——」
断れる筈がなくて、頷いた。
草薙先輩の目は見れなかったけれど。
元々近かった草薙先輩の顔が更に近付いて、草薙先輩が目を閉じたから僕も目を瞑った。
その時僕の目から嬉し涙が一粒零れ落ちた。
そして触れるだけのキス。
満足そうな草薙先輩の笑顔。
「これからも、よろしくね」
「ふ、不束者ですが...こちらこそお願い、します」
ふんわりと笑う草薙先輩はまさに王子様だった。
***
これにて林檎と草薙の物語は終了です!
お付き合い下さりありがとうございました!!
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