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甘えた。
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空き教室に入って、そのまま雀に抱き寄せられた。
「伊吹は温かいね。落ち着く」
いつものふんわりとした声で、優しく言うから思わず照れた。
「....とりあえず、座ろうぜ」
「うん、そうだね」
照れ隠しに言えば、微笑みながら頷いてくれる。
雀が先に座って、俺は当然のようにその横にピッタリとくっついた。
「どうしたの?今日は素直だね」
口の中で笑いを噛み殺したような、そんな声で雀が言うから途端に恥ずかしくなった。
「別に!」
そう言って立とうとしたら、雀に腕を掴まれた。
「からかいすぎた、ごめん。こっちにおいで」
素直に謝られたら、怒れない。
そのままされるがままに、膝の上に乗せられた。
「好きだよ、伊吹」
サラリと、銀髪が反射して。
綺麗な唇に魅入ってたらそれが俺に重なって。
前までは信じられなかった幸せが、そこにあると気付いた。
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