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蕩けちゃう。
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困って草薙もみれば、顔は真っ赤なまま頷いていた。
雀は時々訳のわからないことを言うな。相変わらずの不思議さんだ。
そう思いながら大人しくその手を引っ込めれば、いい子、と頭を撫でられた。
「っ、子供扱いするなよっ」
「んー?違うよ、愛しいの」
サラッと言われて、俺は恥ずかしいし嬉しいしでパニックになって教室に逃げた。
「....目の前でイチャつくのはちょっとやめてくれないかな?」
「えー?草薙、地味に傷付いてるの?でも....君たちが伊吹にした事に比べたらなんてことない痛みだよね!」
「..................そうかもね」
月島の言葉に草薙は少し言葉につまり、答えたがそれは本当に辛うじて返せた言葉だった。
それを聞いた月島は、逃げた伊吹を追いかけた。
その様子をボウっと見ながら草薙は唇を噛みしめる。
自分と柳瀬が伊吹にした事はそれほど重く、現在恋人である月島も許せることでは無い。
「愛されてるな...」
悔しいほどに。自分ではもう手出しが出来ないほどに。
先ほどの伊吹の顔に、抱きしめたいと思ったこの腕はもう届きはしないのだと草薙は思った。
「...ポエム集でも、出そうかな」
うん、題名は失恋、なんてありきたりなものでもいいかもしれない。
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