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意地悪Ⅵ
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へ……?
「──だ、だから、諦めさせる気あるの……?」
「来て。口洗おう。」
そう言って俺の手を引いて、闇に包まれた校舎裏を進んでいく。こーちゃんに踏まれた枯れ葉の音が響いて聞こえるほど静かだった。
枯れ葉め……。こーちゃんに踏まれるなんて羨ましい……。
怒気を含めてわざと強く踏みつけついると、こーちゃんが突然振り返って、指を唇に当てて、しぃ~っと優しく注意する。
何その楽しそうな顔可愛いッ!!
「着いたよ。」
闇になれた瞳で辺りを見渡すと、そこは体育館の側面にずらりと水道が付けられた、水道水使い放題の場所だった。
体育が終わると皆ここに来て水を飲む。水道の量が尋常じゃない為、混むことはあまりない。けど、飲む以外で使うことなんて滅多にない。
奉仕作業の後に手洗いするくらいだろうか。
「ちょっと冷たいけど我慢しろよ。」
こーちゃんはそう言ってハンドルを捻って水を出すと、自分の手のひらにぴちゃぴちゃと水を当てる。
びしょ濡れになった片手に少しの水が溜められていた。それを口に押し当てられて、撫でるように当てられる。
首を伝って落ちる水滴は直ぐ様こーちゃんの袖で拭い取られる。
何度かそれを繰り返して、終わったと思って早鐘を打つ心臓を落ち着かせていると、こーちゃんが再び水を手に当て始めた。
「口開けて。」
「え?」
「洗うから。」
「ぐ、グジュグジュッペでいいじゃん。」
「俺が洗いたい。」
さっきのだって、よく考えれば自分で洗えば良かったんだ。
唇を手のひらで撫でられるだけでこんなにドキドキするなんて……。
て、て言うか、口の中をどう洗おうって言うのさ。
「楽、観念しろ。ほら、口開けて。」
濡れた指を3本ほど口元に近付けて、じっとその時を待ち構える。
……こーちゃんの我が儘は簡単には回避できない。
仕方がないか、と覚悟を決める。
口の中を見られるのが恥ずかしくて、火照る頬を気にしながら目を伏せる。ゆっくりと口を開けると、こーちゃんの濡れた指先が、ちょん、と舌に触れた。
「……楽、舌出して。」
こーちゃんの息が少し荒くなっている気がする。
恥ずかしさを圧し殺して舌を出すと、再び塗らされた指で優しく揉まれる。
人差し指と中指、親指の3本で優しく包んで、掴める所から何度も舌先へ滑らせた。
「ふぁ……////」
優しいその手つきが、逆に厭らしい。妙に身体が反応して、更に顔の熱が上昇した。
「……へ、変な声出すな ///」
こーちゃんは荒い息と上気した頬を誤魔化すようにそう言って、指を何度も濡らして舌を洗った。
すると次は、中指と薬指を口内に入れて、舌の奥を撫で始める。
「んぁ……ふ……///」
「……もうちょっとだから我慢しろ ///」
俺に言っているのか、それとも自分に言い聞かせているのか分からない。
「歯も舐められた……? //」
頷くと、今度は歯を濡らした中指でなぞる。口唇を広げられ、歯茎まで撫でられる。
変な顔になってないかな……恥ずかしいよこーちゃん……。
口唇の裏もじっくり長々と洗われた。
「は……ぁぅ……////」
頬の内側も、硬口蓋も、優しく優しく指で洗われた。
「舌上に上げて、これで最後だから……/////」
熱の籠った息を吐き出しながら、こーちゃんは舌を上げる俺の表情を見つめた。
「ふ……んぅ……っ////」
「我慢して楽、我慢……。」
濡れた指を何度も入れられたせいなのか、口の中に刺激が与えられたせいなのか分からない。
けど、俺の口に水分が溜まっていて、それが唇の端から涎のように零れた。
「我慢……我慢……っ///」
こーちゃんの指先が撫でているのが分かる。爪の硬さも分かるくらいに。
こーちゃんは我慢できても、俺にはもう無理だった。
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