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絶対に落とされないⅦ
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白舞さんはペットみたいな存在で……いやいや失礼だけども……。
部室の扉を開けると、いつもの部活メンバーが顔を揃えていた。
「おおっ! トモ~!」
「来たか天たん。」
「やめてくださいその呼び方。」
部活の先輩と言っても、厳しい上下関係がある訳じゃなかった。
「先輩、何の用ですか?」
その上、俺たち、サッカー部は他とは違ってかなり緩い関係だった。
先輩と後輩のぎぐしゃくした関係もなく、ただからかってみたりゲームの話をしたりと、まるで中学生の頃に戻ったような感覚だった。
……そう、中学生と言えば思春期だ。
サッカー部の連中の子供っぽい思考が白舞さんを放っておける筈がない。
「トモ~! 白舞さんのパンツヒモパンなんだってよ~っ」
「え、それマジかよ!? え、どこまでのヒモ!?」
「いや横で結ぶあれですよ何考えてんですか、扶和(ふわ)先輩。」
「何だ、ヒモってヒモじゃねえのか。」
「んなもん履く訳ねえだろ階段とか風とかあんのによ。」
「そもそもヒモって履くものじゃないですよね。」
こんな感じの会話が毎日行われて、絶えることを知らない。
……いや、中学生だったらおっぱいだの胸でかいだのおっぱいだの、
ち◯こだのう◯こだの本当にガキっぽいことしか言えないか。
それに比べたら普通に「抜いた?」「あの子がオカズ~」だの、「欲求不満?」だの、
〝ゲス×エロ+知識=男子の会話〟みたいな公式があってもまあいいだろう。
まあつまり、今の状況を代入すると……
〝俺×白舞+ヒモパン=爆死〟ってとこだな。
「うわぁ!? トモゆでダコ見てえッ!! って鼻血出てんぞどうしたトモ!?」
「想像でもしたんだろ。バカな奴だ。」
「そう言う大翔(やまと)先輩も出てますよ。」
そんなこんなで白舞さんLOVEの多いサッカー部なのだが、俺は別にそんなんじゃないし……!
今日ちゃんとした会話したばっかだし……!
「──でな、本題なんだが、」
扶和先輩はそう言って、顔を赤らめて言った。
「告白しようと思ってるんだ。白舞ちゃんに……。//////」
「……っ。」
「おお~っ!?」と歓声があがる中、俺だけが茫然と立ち尽くして、俺だけが焦っていた。
「勇者よ!」「神よ!」と称えられ、「ふむ、それは我のことか?」とかふざけているメンバー達を見て、
扶和先輩の整った顔立ちを見て、
「や、やめといた方がいいんじゃ……」
「何だお前狙ってるのか天たんっ!?」
「いやいやいやないですよ、だからやめてくださいその呼び方。」
「んんむ、仕方ねぇな、そんなに好きなら応援──……く、してやるよぉお……!!」
「いやいやいやいいですよ、かなり迷惑です。」
でも、内心ほっとしていた。
何でこんなに白舞を気にしてるんだろうか。
あ、つい白舞と……!! ごめんなさい白舞さんっ……!
「そういや、トモ頭撫でたり指しゃぶったりしてたよな。」
「「「何ぃいッ!?」」」
……バカ野郎言うなよ面倒臭い。
「どう言うことだ、詳しく聞かせろ天たん!」
「いや、ただ誘われただけで……。」
「south a letter?」
何と言う素晴らしい発音。いや、まずそんなこと言ってないし。
「いや、だからクッキー食べるって。」
「手作りだよな! うらやましぃ~」
「こ、子作りいいいいいいいいいいいいい────ッ!? //////」
「いやいやいやいやいやッ!? 言ってないですから!?」
「あ、天たんやっぱり本気じゃねえか! 天たんのえっちスケベ変態っ!! //////」
何で照れてんですか、やめてください。
ほっぺたをむにゅむにゅして恥ずかしそうに体をくねらせる扶和先輩。絶対からかってるだろこの人。
すると、にやにやと悪い笑顔を浮かべて大翔先輩が問いかけてくる。
「じゃあしゃぶったのは何だったんだよ?」
「だ、だからクッキー食べる時に加えちゃっただけで……。」
「食べる時に……加えた!?
──なんて言い方だお前! た、食べるなんてっ! ///////
あれ、でも加えるって、加えるってどこを!? 加えられたの間違いかまさか!? /////」
「ほ、ほんと、そっちに持ってくのやめてください扶和先輩……。」
……その、色々と想像しちゃうから……。/////
「で、いつ告白するんだ?」
「だからしませんってば!?」
「え~っ! 誰に告白するの~っ?」
「いや、だから白──……」
俺達は石のように硬直して、彼女のふわふわした笑顔を見ていた。
「しら……。しらみ? もしかして〝濃く吐く〟?」
「し、白舞さん……何でここに……。」
「うん、天川くんに用があったんだぁ。」
「今の会話聞いてた?」
「ん? 子作りとか食べるとか加えるとか?」
「「「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ────ッ!!」」」
口には出していない、心の声だった。皆唾を飲み込んで我満をするのみだった。
何てこった、どこから聞かれてたんだ、どこを聞いても最悪だぞ。
「天川くんって彼女さんいるんだね~」
「──いないッ!!」
無意識のうちに、即座に否定していた。
再び彼女の肩を掴んで、顔を近づけていた。必死すぎる自分の否定の仕方に、皆にやにやと笑みをこぼしていた。
「トモ~っ? やっぱりお前~っ?」
「違うッ!?」
「トモ? ああ、朋哉くんだもんねっ、私もトモくんって呼んでいい?」
「……え、あ……/////」
な、名前呼ばれた……しかも、〝トモくん〟だなんて言われてしまった……。
「いいぞ、先輩の俺が許可するよ白舞ちゃん。
じゃあ天たんは白舞ちゃんを楽(らく)ちゃんって呼べよな。」
「は、はぁあ!? //////」
白舞は「えぇ~っ、ホントにっ? わぁい、仲良しみたいだね、へへへ~っ」と笑顔満開で喜んでいた。
……う、そんな可愛い笑顔でそんなに喜ばれたら……。
「ら、ら……」
「うん、トモくん!」
「ら、楽ちゃん……! //////」
……お、思ったより恥ずかしいいいいいいいッ!! ///////////
白舞さんは急に俯いて、こちらを見ようとしない。
「ど、どうしたんだ、ら、楽ちゃん? //////」
覗いてみると、顔を真っ赤にした白舞さんと目が合った。
「な、何か、恥ずかしいな……//////」
……ふ、ふ……
Fhoooooooooooooooooooooo……!? ////////
こ、これがデレと言う奴か! 白舞さん可愛い!
けど……
「いや、うん。恥ずかしすぎるから俺は白舞って呼ばせてもらうね。」
「う、うん! じゃあ私も……」
「いいよ、トモって呼ばれるのなれてるし。」
「わ、分かった。トモくんって呼ぶねっ!」
白舞は嬉しそうに笑って、「へへ……///」とほっぺたを包んだ。
せ、先輩が同じことをしてくねくねしてもウザいとしか感じなかったのにこんなに可愛いと思えるなんて……!
「──あ、そうだ。俺に用って何?」
「……──まり……」
「え?」
「──お泊まり……大会するらしくて……皆が、誘ってこいって……/////」
「え……?」
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