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お泊まり大会Ⅰ
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お泊まり大会……ねぇ。
あれから何故か即承諾して、サッカー部メンバーにからかわれ……誤解を解くのに必死になっていると白舞はいつの間にか消えていた。
神出鬼没だと思ったら去るのも早いのかあいつは……。
そんなところも……似てるな……。
「……うぅ……王子様以外にドキドキするなんて久しぶりだな……。」
もしかして俺は、落ちているのか? いやいやまさか。
だって俺は男が好きで、白舞は女で……。
……いや、俺は元々、あの王子様が好みなんだ。あの人の姿を探していた。
ずっと、あの人に似た人を好きになってきた。
でもあの人ほど俺を大切にしてくれた人はいない。と言うか、前より俺が強くなりすぎたのかもしれない。
──俺は昔なよなよしていて弱っちくて、よく虐められていた。
そんな時いつも駆けつけて助けてくれたのが、俺の王子様だった……。
俺はあの人が好きで好きでたまらない。でも覚えているのは顔だけで、名前は全然分からない。
けど、考えるだけでドキドキした。
──目を瞑って、あの人の笑顔を瞼の裏に浮かべる。
あのキラキラした笑顔も、虐めっ子達をやっつける格好良さも、ピンチの時は必ず駆けつけてくれる、
俺を、見つけ出してくれる、そんな存在だった。
「……好き…………////」
もし会えたら、何と言おうか。そんなことを考えていたら、口からポロリと飛び出した。
口を押さえて部屋の扉を開けて、外を覗く。
良かった、誰も聞いていない。
……この頃口からぽろぽろと無意識に言葉が出ていってしまう。これが本音なのだろうか。
──あの人の同年代くらいの姿を想像した。
うはぁ、かっこいい。好き。好き好き好き……。
枕を抱き締めて想像で彼にキスをしていると、そのキスの相手に重なるように白舞が重なった。
何で白舞が出てくる……!? ////
……あ、髪の毛の色も似てるかも……。あれ、瞳の色も割と……
──幼稚園の頃のアルバムってあったかな……。
倉庫を漁っていると、割と簡単にそれは見つかった。
いつでも見れるようにってアルバムスペース作っててよかったな。
……えっと、確か……。3ページ目に大きく載ってた筈……。確か名前もあったよな……。
「……え…………。」
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