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お泊まり大会Ⅶ
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それが精通ではなかった。
精通は、彼の夢を見て済まされた。それ以後の射精も同等、全て寝ている時に起こった。
それでも、あまりにも早い。後2年早ければギネス記録と同じだっただろう。
決して成熟している訳ではないのだが、少しずつ白く濁り始めていた。
もちろん、ベッドやパンツを見る限りの感想だ。
初めての時は、夢から目覚めて、濡れたパンツを見ると、水っぽい透明な射精が行われていた。
その存在すら知りもせず、ああ、お漏らしか。
……と、こっそりパンツを洗濯機に入れたくらいだった。
白く濁り始めるそれを、あれ、お漏らしじゃないのか。
──お漏らしなら、自分から出ているものだと受け入れられた。
お漏らしでない白い液体だと、幼い俺は、自分から出ているものだと判断することができなかったのだ。
どこからともなく現れた不思議な液体。──と言うことで頭に置かれていた。
そして彼に飲まれたそれを見て、初めて、あれが自分が出したものだと判断出来た。
彼のことを愛しすぎていたのだろうか。彼はどうなんだろう、
あの液体の正体を知っているのだから、彼もそうなのかもしれない。
……俺と王子様はそうやって秘密の時間を育んできた。
どこまで行ったか分からないけど、裸で抱き合ったり、お互いのを入れてみたりはした。
──彼に、身体中に跡を付けられたりもした。もちろん付けたこともある。
たった七歳の幼児が、こっそり倉庫の奥でヤってるなんてこと、誰も思わなかっただろう。
──ただ、〝跡を付けられる〟ことだけは、やめていた方が良かったかもしれない。
「……凪くん……これなんなの。」
「え?」
「何でいつも身体に傷がたくさんあるの?」
「……何でもないよ?」
「嘘だ! こんなのおかしいよ、だって、何もない筈ないじゃないか!」
肩を掴まれ、何度も揺すられる。
……彼が何でこんな傷を気にしているのか分からなかった。
「……こーちゃんなの? こーちゃん達がまたしたの?」
「ち、違うよ……! これはいつものことで……。」
彼の幼馴染みの虐めは、確かに身体を傷付けるようなモノだった。けど、幼い彼らに囲まれて蹴られることが、怖いなんて思ったことはない。
王子様の泣き顔が、見たくないだけだった。
「いつものこと……? どう言うこと、どう言うことなの、何でいつもより傷が多いのさ!」
「そ、それは……」
「何でいつもより深いの、何でいつもより新しいの、俺のせいなんでしょ!? それ、俺のせいで──」
「違うッ!!」
……違うんだ。
俺が弱いからこうなったんだ。もっと強くなれればいいのに。
君が俺を守ってくれたみたいに、君を守れるくらい。
君が、勇気をくれた。
君が側にいてくれたから、安心できた。
「君のせいじゃない……俺が弱いから。」
「弱くないよ、こんな傷に耐えられるくらい強いんだから……」
励ますように──いや、励ましてくれていたのだろう。
そんなに、〝辛い〟と思ったこともなかったし、増しては助けてほしいとも思ったことがなかった。
「凪くんは強いよ。」
そっと抱き締められて、唇にキスをされる。
彼の柔らかい唇がちゅ、ちゅと2回優しく吸って離れた。
「……強くない。」
俺は君を守れない。
「強くなりたい。」
君を守れるくらい。
「待ってて。俺、強くなる。強くなって、君を守るから。」
「……うん////」
今度はおでこにキスをされる。
首筋にキスをされ、跡を付けられた。
「ずっと、いつまでも待ってるからね……////」
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