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お泊まり大会secondⅡ
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そうだ、お泊まり大会には参加できそうにないし、連絡しておこう。
「もしもし、立野(たちの)? お前お泊まり大会参加するんだよな?」
相手が何処にいるか分かるくらい騒がしい。きっと予約された旅館に皆着いているのだろう。
『トモ! 遅いぞ、皆お前を待ってんだ!』
「悪い、俺行けそうにないんだ……。」
『え、そ、そっか……。』
「連絡遅れてごめんな。」
『いや、皆にそう伝えとく。』
「うん、じゃあまたな。」
相手から返事がない。切ろうか迷っていると、
『……泣いてる?』
と、突然、か細い憂い声が聞こえた。
「はぁ?」
『いや、声のトーンがいつもと違うな、って。』
「……っ///// ……な、何でもないよ、そっちが騒がしすぎてそう聞こえるだけだろ。」
──さっきまでは必死に行きたがっていた身体だけど、絶兄の笑顔を見た瞬間諦められた。
絶兄が泊まることが嬉しかったらしい。
お泊まり大会の代わりの楽しみが出来たようなモノかな。
『ならいいんだけど。』
「じゃあな。楽しめよ。」
『おう。お前の分も楽しむよ!』
電話を切って、再び手を広げ、携帯を布団の上でそっと離す。滑り落ちて、床のクッションの上へ落ちた。
ボーッと天井を見上げていると、ひょい、と美しい顔がこちらを覗いた。
美しすぎて、逆に驚けなかった。極自然に、彼の綺麗すぎる不思議そうな表情を眺めていた。
鮮血のような赤い瞳がこちらをじっと見つめている。
ふっと瞼が閉じられる。
長くて美しい、白く透明な睫毛が視界に入った。
ドキドキしながらそれを見つめていると、唇に湿った柔らかい感触が触れた。
「ん……っ!? /////」
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