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resetⅧ
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こーちゃんの声が遠い。
朝喜の涙が水しぶきになって落ちてくる。
……ボヤけた視界で、熱くなった顔で、ぼーっとした頭で、
目の前の状況を理解しようとしている。
「朝喜、やめなさい……!」
母さんと父さんが必死になって、朝喜を離そうとする。
その奥で、こーちゃんの背中が見える。
朝喜が離されて、痛みに恐縮した身体を引きずりながら、懸命に立ち上がろうとする俺を、母さんが助ける。
朝喜は父さんに押さえられて、身動きできない状態だった。
玄関で扉を開けたまま硬直するこーちゃんに、皆の視線が、何事かと、自然と集まった。
そんなこともつゆ知らず、こーちゃんが、脱力した様子で、呟いた。
「絶華……。」
こーちゃんの足の間を見ると、体格のいい中年の男が倒れている。
皆して近づいて、外の様子を見ようとする。
「「「「は……?」」」」
白舞家全員は、その光景に目を奪われた。
絶世の美青年が、彼を抱き締めて、熱い熱い口づけを交わしていた。
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