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resetⅨ
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こーちゃんが前に飛び出して、その美青年に向かって拳を振り上げた。
「絶華あああああああああああ──ッ!!」
「おっと。困るな、ちゃんと空気を読んでくれよ。折角朋哉と愛し合ってた所なのに。」
こーちゃんの拳は片手で止められて、びくともしない。
喧嘩ばかりしていた不良ヤンキー金髪こーちゃんの拳が意図も簡単に止められて、俺は目を疑った。
掌に拳を当てているだけのように見えるそれは、彼の計り知れない強さを示していた。
「早く、早く楽を戻せッ!! お前が何か吹き込んだんだろッ!!」
「何の話かさっぱり分からないな。ん……////」
トモヤと呼ばれた彼は、その美青年に口付けをする。
ちゅ、ちゅ、と何度も優しくキスをしている。
「「「はわわわわ……/////」」」
母さんと朝喜と俺と、3人でその光景を見て興奮していた。
母に限っては涎を垂らして目をキラキラさせている。ある方向へ目覚めそうな勢いだ。
「朋哉……////」
唇を離されると彼の名を呼称し、そっと更に強く、優しく抱き締める。
「トモから離れろッ!!」
こーちゃんが肩を引っ張って、無理矢理引き剥がそうとする。
「や……やだ……っ。お兄ちゃん……っ。」
トモヤくんはぎゅぅっとゼッカさん(?)の胸に抱きついて、頭を振ってそれを拒む。
──離れたくない……っ。
と、言うように、必死に彼を抱き締めている。
「トモッ……こいつは危険だッ……!!」
こーちゃんが再び引き離そうとして、彼らの間に身体ごと割って入る。
恍惚とした表情をしていたゼッカさんが、急に冷たい表情になった。
──寒気がした。
身体が震えて、止まらない。
……彼から黒い笑みが溢れて、より一層恐怖を沸き立てた。
『邪魔だ……退いてくれないかな。』
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