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好きな人Ⅲ
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蛭ちゃんはアマカワくんと呼ばれたその爽やか美少年に近づいていく。
──珍しい。男嫌いな蛭ちゃんが自ら近づいていくとは。
「って──待ってよ、蛭ちゃん……!」
俺は、男だ。
蛭ちゃんは男嫌いだけど、ずっと友達として隣で笑い合ったり、抱き合ったり、手を繋いだり、ご飯あーんってしたり、
他にも沢山色々なことをして、友達として過ごしてきた。
俺にとって蛭ちゃんは親友で、大事な友達で……自分が男だってことが凄く罪悪感だったけど、蛭ちゃんとはそれでもやっぱり仲良くしてたくて……。
何で急に、避けたりするんだ。
何で、冷たくするんだよ。
……俺、やっぱり完全に嫌われてる。
「あ、白舞、お、おはよう……///」
「……? おはよう……?」
何で彼は真っ赤なんだろうか。
「──何だ、この変人と知り合いか?」
「変人って、白舞はお前の親友だろ?」
「何を言ってんだ殺すぞ。」
「いいから、ほら、いつも匂いで当てるだろ。嗅いでみろよ。」
……確かに、蛭ちゃんはよく俺の居場所を匂いで嗅ぎ付けてくる。凄い嗅覚の持ち主だ。
「男の匂いなんて嗅ぎたくない。鼻が拒んで使い物にならない。」
「白舞は元々男なんだよ。な?」
「え、うん。」
──当たり前じゃないか。なにいってるんだアマカワくんは。
「……昨日はごめんな。」
「え?」
「ずっと謝りたくてさ……。」
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