アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
好きな人Ⅳ
-
彼は顔を赤くして、俺のことを見つめていた。
昨日、俺は、彼と会ったのか?
……一体、どこで?
「ごめん、何の話……?」
「え、いや……だから……こ、こう……///」
彼は腕を広げて、空気を掻く。
「何だ? 空でも一緒に飛んだのか?」
からかうように言うと、アマカワくんはむっと唇を尖らせる。
「キスしたことだよ。濃厚なっ。」
「…………はい?」
蛭ちゃんはポカンと口を開けて、俺達を交互に眺めていた。
「昨日、夕方……お前にキスしたこと……。こ、これ以上言わせないでくれ……。」
──な、何の話?
「お前楽ちゃんが好きなんじゃなかったのか……?」
蛭ちゃんは青ざめて、蔑んだ瞳でアマカワくんを見た。
──て言うかそもそも、俺とアマカワくんがディープキスするなんて、想像出来ない。
俺は、男だし……。
男の子はもちろん女の子も好きになったことがないのに、何で彼とキスなんてするんだ。
「夢でもみたんじゃないのか? 俺は君とキスなんてしてない。」
「……したよ。」
「何を根拠に──」
「お前を泣かした。」
「……何?」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
75 / 307